こ、これは!
小学校の図画工作を思い出す光景。懐かしい。そして、ほのぼの。
益田市美都町、東仙道公民館さんからのご紹介で竹細工作りの会場にお邪魔しております。
目下、竹細工のアイテムとなる竹ひご作りに「全集中!」のみなさん。会話少なに、手先に集中されています。
地域をまわると、ときどき納屋の軒下などに、「とんのす」(鳥の巣、に似ていることから。ランドセルのように背負って農作業時に活用されていた)がぶら下がる光景と出合うことがあります。
かつては農閑期の仕事として、竹を使って農具が作られていたとのこと。
話を戻します。
東仙道地区には竹細工作りに長けた方がいらっしゃったご縁で、10年以上前から、その方のご指導で毎年この時期に、竹細工作りが行われてきたとのこと。
これまで、ざるやかご、さといもの洗いかごなどテーマを決めて作ってきたそうです。
竹細工作りは、竹の調達から始まります。
竹ならなんでもいい、というものではなく、竹細工に合う真竹(まだけ)の中でも節がまっすぐなもので、「3年選手」を選ぶとのこと。
専門職の方などは、たけのこが地上に現れた時点で「誕生日」を記録し、来る伐採時期に備える方もいらっしゃるとのこと。
この日は、野村公民館長さんを含む地域住民8名が、数日前に伐採した真竹をのこぎりで適度な長さに切った後、竹細工用の包丁(土佐刃物)を使って、たけひごを作っていきます。土佐刃物は、刃こぼれが少なく細工がしやすく安全。最適な道具を使う。これ、すべての事に通じるお話かと。Kさんのお話に、聞き入ってしまいました。
「天然素材で水切れもよく、プラスチックにはない良さがある」と皆さん、竹細工を絶賛。
プラスチックや金属製の用具もなかった頃の、生活の知恵ですね。
竹細工作りは今日、明日と2日間。
手を動かしつつ、みんなで「あがー、こがー」とやりとりしながら作業をされています。
完成が楽しみですね!
島根県内では、津和野町や出雲市多伎町でも竹細工をされるグループがあるそうです。知らなかったー。